3Dアクアテラリウム

立体写真による探訪記と恐竜ジオラマのアクアテラリウムと駄文のブログ

 

強運と奇跡の船“宗谷”

Edit Category ウォーキング
そもそも目的なく訪れたお台場である。天気は良いが午後二時を過ぎ、あまり遠くに出掛けるには遅い時刻なので、何も考えずに自転車でお台場まで行ってみた。どうするかは現地で考えれば良い。いつでも気軽に訪れる距離なのだ。目的が見つからなければそのまま帰っても構わない。そんな感じの土曜日の午後であった。

(交差法)
3Dお台場(交差法)
(平行法)
3Dお台場(平行法)

お台場に着いて暫くすると「ダイバーシティ東京」の実物大ガンダムが見えてきた。最近、テレビでも最近オープンした東京スカイツリーに次いで取材の多い注目の最新スポットである。無計画に訪れるには少し抵抗があったので、もう少し先まで自転車を走らせてみた。暫くすると「船の科学館」の建物が見えてきた。艦船模型が好きな私にとって、いつか訪れたい場所のひとつであったにも拘らず、近場だった安堵感も逆に災いして、豊富な展示物を見ることができないまま、昨年9月をもって本館展示を休止しリニューアル中であることへの後悔の念が沸き起こってしまい、吸い込まれるように会場に近づいてしまったのである。

(交差法)
船の科学館(交差法)
(平行法)
船の科学館(平行法)

会場敷地内には現在リニューアル準備中の本館にて展示していた資料の一部を無料展示公開する”船の科学館MINI展示場”なるものがあり、客船や貨物船、海上保安庁巡視船や海上自衛隊イージス艦などの様々な船舶模型を所狭しと展示され、にっぽんの海の海底地形模型や各種映像展示や、船の科学館出版資料の販売が行われていた。

【省エネルギー帆装 商船 愛徳丸】
日本初の機主帆従方式を採用した省エネルギー帆装商船。1980年9月10日に竣工。

(交差法)
新愛徳丸模型(交差法)
(平行法)
新愛徳丸模型(平行法)

【豪華客船 飛鳥】
日本郵船の子会社、郵船クルーズが所有・運航していた外航クルーズ客船。1991年10月28日に三菱重工業長崎造船所で竣工・就航。2006年3月に「飛鳥II」が就航するまでは、日本籍で最大の客船であった。2006年2月20日、ドイツの船会社「フェニックス・ライゼン」社に売却され、現在はバハマ籍の「アマデア(AMADEA)」としてバルト海を中心に就航している。
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飛鳥模型①(交差法)
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飛鳥模型①(平行法)

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飛鳥模型②(交差法)
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飛鳥模型②(平行法)

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飛鳥模型③(交差法)
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飛鳥模型③(平行法)

【ジェットフォイル「すいせい」】
米国ボーイング社によって開発されたボーイング929型水中翼船。旅客用はジェットフォイル (JETFOIL) という愛称を持つ佐渡汽船の新潟⇔両津間の高速客船。
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ジェットフォイル「すいせい」模型(交差法)
(平行法)
ジェットフォイル「すいせい」模型(平行法)

【大型練習帆船 日本丸】
1930年(昭和5年)1月27日、兵庫県神戸市の川崎造船所で進水した日本の航海練習船で大型練習帆船。その美しい姿から、「太平洋の白鳥」や「海の貴婦人」などと呼ばれた。日本丸は約半世紀にわたり活躍し、1984年(昭和59年)に引退。
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日本丸模型(交差法)
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日本丸模型(平行法)

【大型練習帆船 海王丸】
1930年(昭和5年)進水、約半世紀にわたり「海の貴婦人」として親しまれた大型練習帆船。上記の日本丸とは姉妹船にあたる。1989年(平成元年)引退。
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海王丸模型(交差法)
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海王丸模型(平行法)

【海上自衛隊護衛艦 こんごう】
中期防衛力整備計画に基づく昭和63年度計画7200㌧型護衛艦として、三菱重工業長崎造船所で1990年5月8日に起工し、1991年8月26日に進水、1993年3月25日に就役した後に第2護衛隊群第62護衛隊に配属された。現在は第1護衛隊群第5護衛隊に所属し、母港は佐世保である。
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こんごう模型(交差法)
(平行法)
こんごう模型(平行法)

【海上保安庁 みずほ型巡視船 やしま】
ヘリコプター2機を常載する海上保安庁のPLH型巡視船。1988年12月1日竣工。第三管区横浜海上保安部所属。
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やしま模型(交差法)
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やしま模型(平行法)

【海洋調査船 なつしま】
海洋研究開発機構が所有、運用している海洋調査船。 元しんかい2000支援母船。現在はハイパードルフィンの支援母船。 運航業務は日本海洋事業が行っている。
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なつしま模型(交差法)
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なつしま模型(平行法)

【日本海軍連合艦隊】
1/700 ウォーターラインシリーズ
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連合艦隊模型①(交差法)
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連合艦隊模型①(平行法)

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連合艦隊模型②(交差法)
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連合艦隊模型②(平行法)

予想外に多かった私の大好きな艦船模型の中で一際目を引くものがあった。会場前に実物が展示されている 日本における初代南極観測船の”宗谷”の模型である。

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宗谷模型(交差法)
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宗谷模型(平行法)

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宗谷外観①(交差法)
(平行法)
宗谷外観①(平行法)

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宗谷外観②(交差法)
(平行法)
宗谷外観②(平行法)

 南極観測船「宗谷」が第1次観測隊を乗せて、南極まで2万キロの航海に旅立ったのは昭和31年11月8日、当時はまだ敗戦の影響が残っていた時代。それだけに南極計画を復興の糸口にしたいという国民の期待は大きく、現在のオリンピックやサッカー・ワールドカップの選手団以上の期待を背負っての旅立ちであったのである。大群衆に見送られ、港中の船がいっせいに汽笛を鳴らして門出を祝福したと云われている。

宗谷と南極のペンギン

「宗谷」には初代南極観測船として建造された印象があるが、この会場の展示説明で実はそうではない数奇な運命を辿ってきたことを初めて認識した。まずは「宗谷」の経歴を簡単に以下列挙してみることにする。

宗谷

【宗谷の主な経歴】

・1938年:ソビエト連邦発注の貨物船”ボロチャエベツ”として進水後、日本の貨物船”地領丸”として竣工。

・1940年:改装され、大日本帝国海軍の特務艦”宗谷”となる。

・1943年:南太平洋にて米潜水艦の魚雷が命中するも不発により無事。

・1944年:トラック島大空襲では”宗谷”だけ奇跡的に生還。

・1945年:終戦後、現地残留邦人の引き上げ船(約19,000名)。

・1950年:海上保安庁灯台補給船となり、各地の灯台を巡る。

・1956年:大改造され日本初の南極観測船となる(第1次~6次観測隊迄)。

・1959年:昭和基地に残されたカラフト犬タロ、ジロが生存。

・1963年:海上保安庁巡視船となり「北の海の守り神」として活躍。

・1979年:退役後、船の科学館の前面水域で留保展示を開始。

我国初の南極観測と云う大変重大な使命を帯びたこの船、このために建造された船では無く、それどころかこの時既に建造18年の老朽船だった。通常20年程度と云われる船の寿命を鑑みれば、引退間近の初老に地球上で最も危険な海域への無謀な航海に使用したことになるのである。

宗谷とタロとジロ

 宗谷の実物は決して大きな艦船とは云えない。専門家の中には、南極までたどり着くのは無理だとの意見を述べる者もあった。砕氷船で最も大切な能力は運動性能。それを支える宗谷の出力は4,800馬力。同時代アメリカの砕氷艦バートンアイランド号は13,000馬力、雲泥差がある。その非力な老朽船で「接岸不可能」と言われた難所~昭和基地のあるプリンスハラルド海岸まで行こうというのだから、到達不可能と云われたことも肯ける。

(交差法)
宗谷内部①(交差法)
(平行法)
宗谷内部①(平行法)

今から半世紀以上前の、昭和31年(1956年)日本初の南極観測船として、当時「未知の大陸」と呼ばれた南極へ行き、苦難のすえ南極観測を成功に導いた船となったが、それ以前にも強運艦船であったのである。

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宗谷内部②(交差法)
(平行法)
宗谷内部②(平行法)

”宗谷”が建造されたのはさらに昔の昭和13年(1938年)、ソ連向けの耐氷型貨物船として進水し、“地領丸”の名で竣工、“宗谷”となるのは海軍に所属し特務艦となってからである。

(交差法)
宗谷内部③(交差法)
(平行法)
宗谷内部③(平行法)

その後、奇跡的に太平洋戦争を生き抜き、引揚げ(ひきあげ)船、灯台補給船の仕事を経て、大改造の後に栄光の南極観測船に変身して南極大陸へと向かったのある。「不可能を可能にした奇跡の船!」として“宗谷”の歴史は、まさに日本の昭和史そのものと云える。

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青海コンテナ埠頭(交差法)
(平行法)
青海コンテナ埠頭(平行法)

目的のないお台場訪問だったが、この奇跡の船に偶然とは云え実際に乗船でき、その数奇で輝かしい経歴に敬意を表しながら、かなりダメージの形跡がある外観には実物にしかない歴史の重みと迫力を感じることが出来たことに感動すら覚えている。心よりご苦労様と云いたい。
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Comments
ブログ拝見 
ブログ拝見、まず宗谷がまだ存在している事に驚きました

しかも、観測船として建造された船では無いとは!!

何時までも残ってあの感動を伝えて欲しいものです

船の科学館ってMOTOさんのために作ったような展示内容ですね、楽しかったでしょう。

↓今気がつきました、ウオーキングアニメ面白いです♪、途中でコケるともっと面白いのですが。

 
Re: ブログ拝見 
KIMさん、毎度です。

返信遅くなり、誠に申し訳ございません。

昨夜遅くまで呑んだ為、本日二日酔いで朝から大変です。

すごいでしょ、”宗谷”って!

私もあらためて驚愕しています。

船ってまるで生き物のように感じられました。

ウォーキングシルエット、結構リアルなのでお気に入りなのです。
 
 
友人が石川島に勤めていたとき、
巡洋艦に乗っていまして。
今、有事があると、自衛隊の次に借り出されるそうです。


後できればですが、
もう少し軽くならないでしょうか?

入力もついていかないので...
 
Re: タイトルなし 
flowerhさん、ご無沙汰してます。
ブログへのコメント、心より深謝いたします。

自身の好みに合わせ、動きのあるブログパーツが多いので、
少し重くなっているのでしょうか。

できればブログパーツを減らすことなく、もう少し軽くできれば
良いのですが・・・・・・。

何か良い方法やテクニックがあれば、ご教示下さい。
 
 
いつもご訪問ありがとうございます。

船の博物館、懐かしいです。
いつだったかもう忘れましたが、昔、一度だけいきました。
また行きたいんですがなかなか機会を作れずにいます。

宗谷の歴史、すごいですね。
南極観測船としての宗谷しか知りませんでした。
(実は読んだけど忘れているのかも)

 
Re: タイトルなし 
司令官殿、コメントありがとうございます。

宗谷は退役して以来、船の科学館で保存展示されてきましたが、
船底の傷みなどが激しく、維持整備費を募金で補っています。

宗谷は今年で船歴73年。これを100年まで保存展示すること
を目標として整備工事をするそうです。

功労者として誇らしげに海に浮かぶ姿を我々に永く見せ続けて
欲しいものです。
 


 
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Author:MOTO
広島県出身、東京⇔大阪間の転勤を繰り返し、現在大阪在住。広島カープ・球場模型・艦船模型が好きなオッサンだが、アクアテラリウムの名人に出会ってから魅力にはまった。以前から興味のあった3Dカメラを購入し、立体的に(あくまで私的に)アクアテラリウムへのチャレンジを記録に残していくのであった。


 
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